山形城内 済生館
これを建てた三島通庸は、高校日本史の勉強においては、福島県令時代の相次ぐ土木工事の圧政、自由民権運動弾圧（福島事件）という悪役で登場する。しかし、その前任地の山形では、むしろそのインフラ整備によって評価は高い。
私は学生時代に山寺自動車学校で合宿教習を受けたのだが、その時の路上実習で山形のメインストリートを通った際、教官（田舎っぽい教官が多い中で彼は洗練された教養と人間味ある方だった）が古い洋館を指さして言われた。「あれはなんだかわかるか？」「何ですか？」「旧県庁舎だ」「立派ですね」「誰が建てたか知ってるか？ 三島通庸だ。おまえは歴史を勉強してるんだから彼のことは知ってるよな」。このやりとりのことは今でもよく覚えている。今回も時間があればその県庁舎にも行きたかったのだが、それは鶴岡あたりに行く時にとっておこう。
